自作キーボードへの前哨戦として US キーボードに慣れるのと、物理的キーリマップではんだ付けに慣れるのを目的として、FILCO Majestouch MINILA Air US のキーリマップをしてみました。
ソフトウェアでやればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、Majestouch MINILA Air の Fn キーはソフトウェアでは検知できないため Fn キーのリマップは物理的に行うしかありません。
標準で Fn を Space に変えるスイッチはありますが、左右で別のキーにしたい場合はやはり物理的に行う必要があります。
参考にしたページ
- [親指シフト]MINILA US67key に親指シフトキーを追加 - かもめ~る通信
- [親指シフト]MINILA US67key に親指シフトキーを追加 その 2 - かもめ~る通信
- 親指シフト(34) Majestouch MINILA 68 キー日本語カナなし で親指シフト その4
- Majestouch MINILA 買った&Mac 用にとりあえず改造した - もうカツ丼はいいよな
物理的なキーリマップ
- 左 Fn → App
- 右 Fn → 右 Alt
- 右 Alt → 右 Fn
- App → なし
※肝心の基板の写真取り忘れたのであとで上げます
電子的なキーリマップ
物理的に Fn キーを移動させたあとは仕上げにAutoHotkeyでリマップします。
RAlt::Enter
AppsKey::^Space
; colon & semicolon swap
\$`;::Send`:
\$+`;::Send`;
- 左 Fn → App → 英かなトグル
- 右 Fn → 右 Alt → Enter
- 右 Alt → 右 Fn
これで自分好みのキーマップ、左手親指で英かなトグル、右手親指で Enter、右手親指で Fn を実現できました。
今回の改造で得た知識
ハードウェア電子工学の知識がまるでなく、基板を触るのもはんだ付けも中学生以来だったので知らないことが多すぎて大変だった。
それでもいろんなブログを読んでいくうちに、いくつか知識(たぶん常識)がついてきたので忘れないようにメモしておく。
キーボード基板に書かれた特定記号の組み合わせで文字が決定する
- B = C4 + R5
- N = C5 + R5
基板に書かれている各キーは2つの記号が書かれたところにはんだ付けされている。
これを下記のように付け替えたりする。
- C4 + R5 (N で使っているもの) = B
本来 N が使うはずだった R5 を「B」のキースイッチの足をくっつけても「B」が出力される。
これを組み合わせれば既存のキーボードで削られているキーを復活させたりできる。
抵抗が付いていないため死んでいる配線がある
軸を全て取外し、基盤内側の配線を確認した結果、[無変換][KANA]は逆流防止用の素子が無いため、配線が切れていることが分かりました。
US キーボードでは JP キーボードでのみ使われるキーが動作しないように(というか抵抗の量を減らした経費削減?)、抵抗が設置されておらず通電しないことがあるようです。
基板の配線は 「基板 → 抵抗 → 基板 → スイッチ足」 たぶんこういう感じになっているので、基板とスイッチがくっついていようとも通電しない。
はんだ取りが難しい
キースイッチの穴に入ったはんだを吸い上げるのが難しくて、何度もはんだ付け足しては吸い取りを繰り返していた。(このあとの自作キーボード作りであまりにも辛くてはんだ吸い取り器買った)
中学のときは一発勝負の印象が強かったが、こんなリカバリー要素あったんだな。
キレイに吸い取れて穴が見えたときは嬉しい。
アルミテープだとはんだが付かなかったので銅箔テープがいい
参考にしたブログではアルミ箔テープを使っていたが、含有料が違うのか全くはんだが付かなかった。
100 均にも銅箔テープあるらしいが、どこにも見つからなかったのでハンズで銅箔テープを買った。
銅なので数ヶ月もしたら酸化して使えなくなりそうだけど、そこはどうなるか経過観察。